この図を見てください。
これは、スキャモンの発達曲線と言われているもので、人間の体の発達段階を、それぞれの部分で見た時の図です。
真ん中の横の点線が100%で、大人と同じくらい成長しているというものですが、その中でも、『神経系』に注目してみてください。
3歳頃から急激に発達し、10歳頃には「ほぼ100%」完成しているのが見てわかると思います。これが、どういう事かというと、この3歳〜10歳頃までに、運動神経や脳神経の土台が成長しきってしまうということなのです。
それ以降に、いくら努力をした所で、神経系は完成されてしまった後では、身につくまでに、かなりの時間と努力が必要なのです。
逆に、この年代に、適切な運動をしたとすれば、どうなるでしょう?
あなたの周りに、どんな運動でもこなしてしまうスポーツマンがいませんか?
その人は、幼い頃にたくさんの運動を経験し、たくさんの動きをしてきたからこそ、運動神経が良くなったのです。
また、『幼児期の教育は、運動だ』と言われるほどに、運動能力だけでなく、学習の土台をつくるためにも、この時期には適切な運動をするべきだといわれています。
これは、多くの書籍などで紹介されている研究結果のなかでも、顕著に表れています。
なので、この時期にどれだけ運動をして、脳に刺激を与えたかが、将来の運動のスキルや、勉強の習得に関係するのです。
年代に応じた動きとは?
次に、このグラフをご覧下さい。
これは、年齢に応じた「強化ポイント」を示した図です。
身長や、粘り強さ、力強さなんかは、12歳〜15歳前後がピークですよね?こういった運動は、そのピークの時期に行う方が、効果的に能力を伸ばすのに必要だということを図では表しています。
では、幼児期〜少年期である、3歳〜10歳までにやっておきたい運動とは何か?それは、『動作の習得』です。
これは明らかに、10歳をピークに、伸びにくいということが顕著に表れています。 だからこそ、この幼児期〜少年期には、『動作の習得』に集中して取り組む必要があるのです。
運動あそびでは、この動作の習得を、「楽しく行うこと」をモットーとしています。